三国志(9)「もうダメだ」「これ以上、無理だ」を打開するには。張飛の機転

こんにちは、木村耕一です。


「もうダメだ」と嘆いたり、
「これ以上、打開策はない」とあきらめたりすることはありませんか。


そんな壁を破るヒントが、『三国志』にあります。


劉備関羽張飛が率いる義勇軍が、初めて敗北を経験した時のことです。


敵の賊軍は、高い山の上に陣取っています。
そこへ向かう道は1本しかありません。
しかも細い谷間のような道で、両側には岩の壁がそびえ立っています。
ふもとから、勇ましく突撃しても、毎回、この道で狙い撃ちされ、敗退してしまうのでした。


劉備玄徳は、
「敵の陣地は、まわりを絶壁で囲まれている。この1本の道以外に、攻め口はないのだ」
と、沈痛な顔をして、考え込んでしまいました。


すると、張飛が突然、
「いや、ある、ある。
あの絶壁をよじ登って、敵の予測しない所から不意を突けばいい」
と言い出しました。


劉備「登れようか、あの断崖絶壁へ」


張飛「登れそうに見える所から登ったのでは、奇襲にはならない。
   誰の眼にも、登れそうに見えない場所から登るのが、用兵の
   策というものであろう」


劉備張飛にしては、珍しい名言を吐いたものだ。
   その通りである。登れぬものときめてしまうのは、人間の観念
   で、その眼だけの観念を超えて、実際に懸命に当たってみれ
   ば案外やすやすと登れるような例はいくらでもあることだ」


     (吉川英治三国志』1)

「もうダメだ」「これ以上、無理だ」と思いこんでしまったら、あとは敗北あるのみです。
人間には、そういう思いこみが多いのです。


一度、考えていたことをリセットして、ゼロから検証してみてはどうでしょうか。


発想の転換」とか「逆転の発想」といわれるように、いくらでも別の方法が見つかるものです。


実際、劉備たちは、誰もが無理だと思いこんでいた絶壁を登ることに成功したのです。
先入観を捨てて、体当たりしてみると、それほど難しいことではありませんでした。何百もの兵と共に絶壁を登り、敵の背後から攻撃をしかけたのです。


賊軍にしてみれば、「後ろから襲われるはずがない」と思いこんでいたので、全く無防備でした。
そのため、劉備たちは、予想以上の大勝利を得たのでした。


人生、何事も、あきらめずに、前向きにチャレンジすることが大切です。


クリック、宜しくお願いいたします。


にほんブログ村 歴史ブログ 偉人・歴史上の人物へ
にほんブログ村