「調子のいい時が、いちばん危ない」うぬぼれた蚊の末路は、誰の姿だろうか。イソップの教訓

こんにちは、木村耕一です。

失敗したり、痛いめにあったりするのは、案外、落ち込んでいる時ではなく、うれしい時、調子のいい時ではないでしょうか。

一匹の蚊が、ライオンに挑戦状をたたきつけた。
「俺は、おまえなんか怖くないぞ。おまえのほうが弱いからさ。ウソだと思うなら、勝負してみよ」


ラッパを合図に、蚊は、ライオンの顔を攻めた。
鼻先には毛がない。
その軟らかい所を刺しまくったから、たまらない。
ライオンは、爪で自分の顔をかきむしり、傷だらけになって、降参した。


蚊は、勝利の凱歌をあげて、意気揚々と引き揚げていく。
ところが、有頂天になって気が緩んだのか、クモの巣に引っかかってしまった。
身動きができなくなった蚊は、
「いちばん強い者を破った俺が、クモなんかの餌食になるとは……」
と悔しがるのであった。


調子のいい時が、いちばん危ない。油断せずに気を引き締めよ。
     (『こころの朝』より)


やはり、人間にとって、いちばん恐ろしいのは、慢心、うぬぼれ心です。


小さな蚊が、自らの不注意でクモの巣に引っかかったのに、それでもまだ、自分の愚かさに、気がつかない!
「クモなんかの」と言って、相手を見下げています。


そう思わざるえない心が、確かに、私達にあります。
こんな蚊のような末路を迎えたくないですね。


こころの朝

木村耕一編著

定価 1,575円(税込)

(本体1,500円)

四六判上製 296ページ

ISBN4-925253-18-2

http://www.10000nen.com/?p=592 


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