熱中症の死者、3カ月で158人! 「死」は前から来るとは限らない



こんにちは、木村耕一です。


9月に入っても、猛暑が続きますね。
消防庁のまとめでは、5月末から8月末までの3カ月間に、熱中症による死者は158人に達したそうです。


日中、炎天下で熱中症になるだけでなく、夜間の屋内にも危険がひそんでいます。窓を閉め切った部屋で、クーラーを使わずに過ごし、死亡に至るケースが増えているのです。


はたして、死亡した158人の中で、「この夏で、自分は死ぬ」と思っていた人がいるでしょうか。


「死」を、ずっと遠くのもの、としか思えない私たちに、『徒然草』は、次のように警告しています。

死は、必ずしも、前から来るとは限らない。
いつの間にか、後ろに迫っているのだ。
人は皆、自分もやがて死んでいかねばならない、と知っているが、それほど差し迫っているとは思っていない。
ところが、死は、ある日、突然、やってくるのだ。
(第155段)



私たちは「明日は死なない」と固く信じています。
次の日になっても、また「明日は死なない」としか思えません。
この心を突き詰めていくと、「永遠に死なない」と思っている心が腹底にあることが分かります。
この大いなる矛盾に、まず驚くべきなのです。