迷信(1)吉日、凶日、武田信玄の戦法

こんにちは、木村耕一です。


手帳やカレンダーを買う時には、日付欄に、「大安」「仏滅」などが記入されていないものを探します。
しかし、なかなか見つかりません。
それだけ、日の善悪を気にしている人が、多いのですね。
岐阜県の74歳の女性の方から、こんなお手紙を頂きました。


今まで、「あー、今日は三隣亡だ」「仏滅だから縁起が悪い」などと、日の善し悪しに、こだわり続けていました。
悪い方にばかりに考え、束縛されていました。
しかし、『まっすぐな生き方』を読んで、それは人間が勝手に決めた迷信であることがわかり、心が楽になりました。



武田信玄の、以下のエピソードを読んでくださったのですね。
人生経験豊富な方のお役に立てて、うれしいです。


武田信玄が、小笠原長時と桔梗ヶ原で戦った時のことである。
日が暮れてきたので、やむなく双方ともに兵を引いた。
さてここで問題が起きた。
明日は「先負」の凶日である。
「先んずれば、すなわち負ける」という意味らしい。これが正しければ、先に戦いをしかけたほうが敗北することになる。
信玄は、こんな迷信など信じてはいない。
むしろ、チャンスだと思った。相手が凶日を気にしているなら、戦意が落ちているはずである。
案の定、長時は、
「こんな凶日に、武田軍が攻めてくるはずがなかろう」
と思って、戦いの備えを怠っていた。
結果は歴然である。「先負」の凶日に、先制攻撃をかけた信玄は大勝利を収めたのである。

(『まっすぐな生き方』より)


500年前に、信玄が見抜いたように、吉日、凶日は、人間が勝手に考えた符号です。迷信にすぎません。
日の善し悪しではなく、自分の行為の善悪が、自分の未来を変えるのです。

まっすぐな生き方
木村耕一著
定価 1,575円(税込)
(本体1,500円)
四六判上製 296ページ
ISBN978-4-925253-41-3
1万年堂出版発行
http://www.10000nen.com/?p=574