『親のこころ』に寄せられた読者の感想をご紹介します。

◆「おばあちゃん」ではなく、「おかあさん」と呼びたい



『親のこころ』に掲載されている体験談を読むと、父、母の言葉を思い出す。この年齢になり、今さらながら愛の深さを思い知る。厳しい両親に反発し、家出をしたこともあったが、父はとうになく、84歳の痴呆の母を見ると、親不孝が悔やまれる。骨折し、入院した母に「分かるかね」と問うと、うなずいた。でも私の名は呼べない。以前は私が帰省すると、私の名を連呼し、積もる話をしたのに。今、私は他の兄妹と一緒で「おばあちゃん」と呼んでいた。今度帰った時には、「おかあさん」と呼びかけたい。自分を振り返りみると、この本こそ、子供たちに読ませたい。

(東京都 56歳・男性)




◆母の心を追い求めて



別れの言葉も交わすことなく、交通事故で亡くなった母の心を追い求めて、一気に読ませていただきました。ありがとうございました。改めて親のありがたさを深く感じます。足元にも及ばない、今の私の生活を反省すると同時に、私も母のような生き方がしたいと思いました。それが私の支えになるでありましょうし、また、子供たちにも伝えてやりたいと思います。それが、母の一生が無駄ではなかった証として……。あまりのうれしさで、寝ずに書いております。今、午前1時。

鳥取県 57歳・女性)