「美しき鐘の声 平家物語」第2巻を発売

「意訳で楽しむ古典シリーズ」の執筆に取り組んでいます、ようやく『平家物語』の第2巻を発売することができました。
◎タイトル
  美しき鐘の声
    平家物語2 ~春の夜の夢のごとし~

 第2巻では、平家打倒を目指した「以仁王の乱」から、平清盛が熱病で亡くなるまでを描きました。

 第2巻の中で、グッと心に迫る言葉を二つ紹介します。

平清盛
「年老いてから、子を亡くすのは、枯れ木に枝がないのと同じである。いかに寂しいか、分かるか」
 清盛は、長男に先立たれたことに、とても大きなショックを受けます。『平家物語』には、親子、夫婦、家族の愛情、絆が感動的に描かれています。日本人が大切にしてきた心が、ここにあります。

◆大納言実国
「世界は、こんなに広いのに、自分の居場所は、どこにもないじゃないか。一生は、あっという間なのに、今日の一日さえ、つらくてしかたがない」
 清盛に迫害された貴族の嘆きです。これは、『平家物語』に登場する全ての人物に共通する思いであり、現代の私たちと通じ合うものがあります。果たして、800年前の日本人は、どう生きたのか……。

 意訳で楽しむ『平家物語』は、9月末発売の第3巻で完結します。

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平家物語』第1巻、第2巻