『親のこころ』に寄せられた読者の感想をご紹介します。

◆母の子に対する情愛の深さを確認

私の母は91歳。7カ月の入院を終え退院しました。退院後は、私と家内が交代で、隣室で寝ています。先夜、私が咳きこむと、母が「どうかしたとネ、風邪ひいたとやないね」とベッドから声をかけてきます。
母の看病のつもりで隣室に寝ているのに、咳の1つで子を案じてくれます。この本を読んで、真に母の子に対する情愛の深さを確認しました。私は4人兄弟の長男。年老いた親と生活できる幸せを日々感じています。やがて私も、この道を歩みますので。
(福岡県 66歳・男性)

◆親を見送った後で……

子供がどんなに年を重ねても、親にとってはやはり子供、親は自分の意識が失われるまで、わが身よりも子供のことを愛し、心配し続けるんですね。
しかし子供は、自分も親になり、親くらい年を重ねてからでないと、なかなか親の気持ちを理解することができないように思います。恥ずかしながら、私も親を見送った後で、「親に、もっとあれをしてあげればよかった……」と反省しております。本書を読みながら、何度、涙したことでしょう。
岩手県 63歳・女性)