木村耕一編著『親のこころ』

木村耕一編著『親のこころ』
木村耕一編著『親のこころ』
1万年堂出版 1,575円

「ありがとう」が涙で言えなくて……

 歴史上のエピソードと、
 二千通以上の応募から精選した体験談で、親子の絆を綴ります。
 忘れかけていた親の愛が知らされ、涙なくしては読めない1冊。
 親として、子として、大切なものを見失っていませんか?

【体験談編の一例】

死の淵に立つ母の手が伸び、付き添って寝る私の掛け布団を力なく引き上げてくれた
(愛知県 54歳・女性)

 母は、息絶えるまで私のことを、末っ子で手のかかる子供という眼差しで見ていました。卵巣ガンで最後だと分かった時に、母のベッドの横にベッドをつけ、姉、兄、姉、私と、皆で一晩ずつ付き添いました。
 私が付き添った時、眠れないでいる私に、母の手が伸びてきました。寝ていると思い、掛け布団を直してくれているのです。力なく布団を引き上げる様子、目を開けられなかった。忘れられません。
 ありがとう、母さん。

【エピソード編の主な内容】

  • 水戸黄門「誕生日は、最も粗末な食事でいい。この日こそ、母を最も苦しめた日だからだ」
  • 西郷隆盛「ああ、母に心配をかけてしまった。親不孝なことをしてしまった。すまんことをしてしまった」
  • 野口英世の母「どんなことがあっても、おまえだけは一生安楽に養い通すぞ、-たとえこの母が食べるものを食べずとも」
  • エジソン「母のために生きようと思いました。この人だけはがっかりさせるわけにはいかない」