三菱の創始者・岩崎弥太郎、ムダ遣いを戒める



こんにちは、木村耕一です。


三菱の創始者である岩崎弥太郎は、ムダ遣いを、厳しく戒める人でした。


汽船が難破し、莫大な損害を被った時のことです。
船長は辞職を覚悟し、岩崎社長に、事故の顛末を報告しに行きました。


その時、黙って聞いていた岩崎は、意外なことを言ったのです。


「船を沈めてしまったのは、非常に惜しい。
しかし、海運業を始めるからには、事故は起こりうると覚悟していた。
今さら愚痴は言わない。
2度と同じ失敗を繰り返さぬように注意してくれればよい。
しかし、それ以上に戒めてほしいのは船員たちが毎日使う社用の物品の浪費である。
1枚の紙、1本の鉛筆から石炭にいたるムダ遣いだ。
それらのムダは、毎日、毎日、同じことを繰り返していると、やがて1隻の船を沈めるよりも莫大なものになるだろう。
この点をよく注意してムダ遣いのないように心掛けさせてくれ」


さすが、大財閥を築いた人物だけあって、着眼点が違います。
「チリも積もれば、山となる」
わずかなムダ遣いを、まず、見直すべきです。